サノバブック

永遠にワンチャン来ない大学生の書庫。楽天もamazonも彼女は置いていない。在庫も無い。

悪意/東野圭吾

途中から展開が読めてしまって、読後の感想としては

『やっぱりね』といった感じでした。

東野圭吾の本は実は始めてでした。いやー、いいっすね!

いいです。どんどん入り込んじゃいます。

 

悪意

悪意

本当にどうしようもない純粋な悪意だけが人を突き動かす

事があるわけです。説明不可能(不要)な悪意を無理やり説明するために

犯人は自らの動機を物語るのです。そう、この作品は犯人探しではなく

動機探しの推理小説でした。斬新ですね。

 

この作品は、どんでん返しの後さらにどんでん返しを仕掛けてきました。

一瞬「あ、え?」というように置いてきぼりにされた感がありましたね。

だって前提が丸ごとひっくり返ってしまうんだから、もうそれ以前のあらゆる

情報は無意味なわけです。まっさらです。登場人物のあらゆる言動、挙動に対する

意味付けが反転します。もはや爽快感すら覚えました。

 

ただしかし、再読が必要でしょうね。結末を知っていると

また違った読み方を楽しめるでしょう。

 

とにもかくにも、東野さんが好きになりました。

ただ、曰く今作が東野さんの最高傑作らしいですね?

じゃあこれからどれだけ読破しても今作以上のカタルシスには

出会えないんでしょうか?? 不安ですよね。読んで後悔するのは

僕はいやですね。君だってそうでしょう。僕もそうですよ。